3行でわかる!愛犬にさくらんぼは大丈夫?
- さくらんぼの実は大丈夫!種と葉はNG!
- 1日2~3粒と量は少なめに!缶詰タイプは与えないほうが良い!
- 皮膚や被毛、血流に多少は効果ありだが期待できるほどではない
犬を飼っている人は自分の犬に愛情を持っているだけに、人間と同じ食べ物を与えたくなることもあるでしょう。
甘いさくらんぼは小さくて食べやすいため、ついつい犬にも食べさせてしまいがちです。
しかし、さくらんぼには思わぬ危険が潜んでおり、食べさせるときには細心の注意が必要です。
うっかり与え方を間違えてしまうと、生死に関わる事態にもつながりかねません。
結論からいうと、さくらんぼは犬に与えても大丈夫ですが注意点があります!
むやみやたらとさくらんぼを与え続けるのは良くありませんよね。
そこで今回は、犬にさくらんぼを食べさせるときに気をつけるべきポイントをご紹介します。
この記事の内容
犬にとっての危険が潜むさくらんぼの葉と種
先に注意点から言うと、買ってきた容器から取り出したままの状態で犬にさくらんぼを食べさせるのは非常に危険です。
さくらんぼの種に含まれるアミグダリンという物質はりんごの種や梅の種にも含まれていますが、体内で分解されると中毒作用を引き起こしてしまいます。
人間の場合は体内で一定量の有毒物質は処理できるため、さくらんぼを種ごと食べても大きな問題はありません。
しかし、犬の消化器官の力ではアミグダリンを処理できないため、多量に摂取してしまうと最悪の場合は死に至る可能性もあります。
すぐに中毒症状が出なくても、噛んだ状態で消化器官に入った種が腸を傷つけたり、胃腸障害を起こしたりすることもあり得ます。
そのため、特に種ごと食べさせてしまうことは絶対にしないように気をつけましょう。
また、葉が残っているさくらんぼの場合は、葉を食べさせないことも重要です。
さくらんぼの葉にはクマリンという物質が含まれており、これを摂取すると肝臓に異変が起こります。
どうしても犬にさくらんぼを食べさせたい場合は、種や葉を取り除いて実だけを与えるようにしましょう。
量には注意!さくらんぼの果実も愛犬に食べさせすぎはNG
さくらんぼの実には、葉や種のような有毒物質は含まれていません。
成熟していないさくらんぼには種と同じアミグダリンが含まれている可能性がありますが、市販されているさくらんぼはほとんどが成熟しているため、その心配はないでしょう。
農家などで直接さくらんぼ狩りをする際は、しっかり成熟しているか確認しておくと安全です。
また、成熟した実にもアルコールやソルビトールなど動物の体内で消化に時間がかかる糖が含まれているため、一度にたくさんのさくらんぼを与えすぎるとお腹を壊す原因になります。
ソルビトールには便秘を解消する効果もあるのですが、多量のソルビトールは犬の体内では消化しきれないため、与えすぎると逆効果になってしまいます。
また、元々肉食である犬にとってさくらんぼには必要以上の糖分が含まれているため、食べ過ぎると即座に症状が出なくても肥満の原因になります。
種を取って食べさせる場合でも、体重が3キロから5キロ程度の犬は1日に2粒から3粒が限度と言えます。
必ず犬の健康状態と相談しながら食べさせるようにしましょう。なお、缶詰に入ったさくらんぼやドレンチェリーは糖分が多く含まれているだけでなく、人間の私たちが食べやすいように着色料や砂糖が加わっているため、健康上のリスクが高まります。
そのため、加工されている可能性が高い缶詰に入ったさくらんぼは絶対に与えないようにしましょう。
さくらんぼの実を食べさせることのメリット!
さくらんぼの危険性を説明してきましたが、デメリットばかりではありません。
さくらんぼにはビタミンAやビタミンCなどの成分が含まれています。
これらの栄養素は皮膚や被毛の健康を維持する働きを持っており、体内の血流を良くしたり体温を維持する作用もあると言われています。
特に日本で生産されるさくらんぼには外国産のさくらんぼよりも多くのビタミンが含まれているため、さくらんぼを食べさせるときは国産のものを選ぶのがおすすめです。
また、葉酸を多く含んでいるさくらんぼは、赤血球の数を増やして貧血を予防するのにも効果的です。
低体温や貧血が心配な犬には適量のさくらんぼを与えると良いでしょう。
ただし、さくらんぼより食べやすい肉や豆にも貧血予防の効果はあるので、健康食としてさくらんぼを食べさせる効果は大きくありません。
そもそも果物は犬が主食として必要とする物ではないことから、嫌がる犬に無理やり食べさせてもデメリットばかりです。
ドッグフードなど通常の食べ物を主体として、果物類はあくまで犬の好みに合わせて適切な範囲で食べさせてあげるようにしましょう。
さくらんぼが愛犬にもたらすメリット
- ビタミンの力で皮膚や被毛の健康維持!
- 血流を良くし、体温維持で冷えを防止
- 貧血予防にも◎
愛犬にさくらんぼを与えるときの注意点!
犬によってはアレルギーで果物を受け付けない可能性もありますから、初めてさくらんぼを食べさせた際は犬に異常が出ないかよく確認しましょう。
さくらんぼの種は危険な成分が含まれているので、与えないようにしましょう。
もし種ごと食べさせてしまった場合、噛み砕いて体内で分解されると非常に危険です。
逆に、丸ごと飲み込んでそのまま排泄されれば大きな問題は出ないことが多いため、種が排泄されるかどうかも必ずチェックします。
下痢や嘔吐などの症状が出た場合はさくらんぼの有毒物質をうまく消化できていない証拠ですから、獣医の診断を受けましょう。
体の小さい小型犬の場合は少量の有毒物質でもすぐに影響が出る可能性があります。
嘔吐や排泄で有毒物質が体内から消えるわけではありませんから、飼い主は自分で対処しようとせず、異変を感じたらすぐに動物病院へ連絡するようにしましょう。
犬にさくらんぼを与えるときの注意点!
- 種や葉は与えないように注意!
- 体重5kg前後であれば2,3粒とあまり多く与えすぎない
- 缶詰タイプは与えないほうが良い
目の届かない場所で食べないように注意!
犬は飼い主が目を放した隙に近くにある物を食べてしまいます。
キッチンや食卓など犬の手が届く範囲にさくらんぼを放置した場合、知らない間に食べてしまうかもしれません。
さくらんぼに限った話ではありませんが、食べ物の保管には細心の注意を払いましょう。
もしこれまで紹介したような異変が出た場合は、誤ってさくらんぼを食べてしまった恐れがあります。
食べ物によるペットの健康被害は飼い主も気づきにくいことですから、常に気を配るようにしましょう。
食べ物の好みやアレルギーは犬によって多様なため、一般的な情報を鵜呑みにせず、自分の飼い犬がどのような特徴を持っているかを把握しておくことも重要です。
まとめ|さくらんぼの与え方に注意して犬の健康を守ろう!
さくらんぼは種や葉を取り除いて適度な量を与える分には問題ありませんが、犬の健康被害を引き起こすリスクも抱えた食べ物です。
一歩間違えれば死に至る可能性すらありますから、さくらんぼを食べさせるときは細心の注意を払うようにしましょう。
せっかくの愛犬においしい物を食べさせてあげようと思っても、それで命を落としてしまったら悲しいことです。
愛犬とこれからも楽しい日々を過ごすため、さくらんぼだけでなく食べ物の与え方には常に気を配りましょう。