今、愛犬がコーヒーを飲んでしまった場合!
少量であれば、様子見でも大丈夫。
多量であれば、動物病院へ連れていきましょう。
3行でわかる!愛犬にコーヒーは大丈夫?
- コーヒーに含まれるカフェインが愛犬にはNG!
- 過去にはカフェイン中毒により、死亡例も。
- 緊急の対処法は吐かせて、水を飲ませること。その後、動物病院には行こう。
コーヒーの中にはカフェインという成分が含まれていて、人間に対しては覚醒作用や強心作用などのさまざまなメリットをもたらしてくれます。
しかし、犬がコーヒーを飲んでカフェインを摂取してしまうと、時に死に直結する良くない症状を起こしてしまうことがあります。
犬を飼っているのであれば、コーヒーを誤って飲んでしまったときに備えて対処法をきちんと知っておくようにしましょう。
飲ませない努力もしっかりと行えば、コーヒーの脅威から愛犬をしっかりと守ることができます。
この記事の内容
コーヒーに含まれるカフェインは犬にとって危険
犬が誤ってコーヒーを飲んでしまい、カフェインが身体に取り込まれると興奮状態になったり、呼吸が速くなったりします。
しかし、それは症状が軽い場合で酷いケースになってしまうと痙攣を起こしたり、不整脈を起こしたりするなど危険な症状が出ることもあります。
命に関わる場合もありますから、愛犬がコーヒーを飲みたがっても与えるのは絶対にやめましょう。
危険だと言われているタマネギと同じように、コーヒーを犬に飲ませるメリットはまったくありません。
コーヒーを飲んだことによりどのような症状が出るのかは、身体に取り込まれたカフェインの量や犬のサイズによって変わってきます。
また、体質によっても異なるため、同じ種類の同じサイズの犬が2匹いてもまったく同じカフェイン中毒の症状が出ることは稀です。
もちろん、体調も関係してくることから、前回大丈夫だったから今回も大丈夫だと考えるのは危険です。
犬がカフェインを摂取したときの致死量は?
犬種や個々によるカフェインの耐性にもよるのですが、目安としては
体重1kgあたり100~150mgのカフェイン摂取量が致死量とされています。
5kgの小型犬であれば、500~750mgのカフェインを摂取しなければ致死量まで達することはありません。
だからといって、コーヒーなどのカフェインを含むものを飲ませたりしてはいけません!
飲み物ごとのカフェインの含有量を下記にまとめているので参考にしてみてください。
- コーヒー缶(200ml)⇒ 100~150mg
- 玉露(100ml)⇒ 160mg
- 緑茶(100ml)⇒ 20mg
- 紅茶(100ml)⇒ 30mg
もし、愛犬がコーヒーを飲んでしまったら?
多量であれば、動物病院で診てもらおう
多量のコーヒーを飲んでしまった場合は、すぐにでも動物病院で診てもらいましょう。
飲んですぐは大丈夫でも、徐々に危険な症状が起こる可能性はあるため、いち早く動物病院に連れていき、ドクターに正しい処置をしてもらった方が確実です。
カフェイン中毒はすぐに起きるのではなく、30分から1時間程度で症状が出てくると言われています。
飼い主の手で胃に入ってしまったものを強制的に吐かせたり、水を飲ませてカフェインの濃度を下げたりすることも可能ですが確実ではないため、やはりドクターの診断が一番安全です。
少量であれば、様子見でも大丈夫ですが…
また、飲んだというよりもコーヒーを少量なめてしまった程度の場合は、動物病院に行くまでもないと考えるかもしれません。
確かになめた程度ならカフェイン中毒になる可能性は低いため、経過観察するのも間違いではないでしょう。
しかし、何かあったときのことを考えるなら、やはり動物病院で診てもらった方が安心です。
それが分かっていても何かしらの事情でどうしても経過観察にする場合は、せめて動物病院の受付時間をチェックしておきましょう。
受付終了時間が迫っているのなら、後悔しないためにもドクターに診てもらうことを強くおすすめします。
もし、受付時間に余裕があるという場合は愛犬に変化がないか、1時間強程度の経過観察をするのも良いでしょう。
ただし、何かあったときにすぐに出かけられるように、キャリーバッグや移動手段の準備は万全にしておきます。
動物病院に特効薬があるわけではない
動物病院で診てもらえば、カフェインを抜くために有効な薬を出してもらえると考える方もいるかもしれません。
しかし、そのような薬は存在しておらず、吐かせたり胃の洗浄をするなどの対処療法が行われます。
その両方とも胃にコーヒーが残っていなければあまり意味がないため、動物病院に早く行くことの重要性はその点にあります。
もちろん、それ以外の対処療法もあるため、すでに胃から吸収されてしまったからといって診察を受けなくても良いわけではない点は覚えておきましょう。
治療をスムーズに進めるためにも、動物病院に行く際は愛犬が摂取してしまったカフェインの量を把握しておくようにしましょう。
もし分からない場合は、飲んでしまったインスタントコーヒーのパッケージやコーヒーの缶を動物病院に持って行くことをおすすめします。
情報が多ければ多いほど、適切な治療を行うための手助けになるからです。
コーヒー以外にもカフェインを含む物がある
カフェインというとコーヒーをイメージする方が多いかもしれませんが、実際はそれ以外の飲料にも多く含まれている物があります。
緑茶
日本人に馴染みがある物で言えば、緑茶が有名です。
緑茶もコーヒーと同じく犬に飲ませないように注意しましょう。
特に玉露は大量のカフェインが含まれているため、飼い主が日常的に飲んでいるのなら気をつけるべきです。
さらにいうと、玉露はコーヒーよりもカフェインの含有量が多いので、間違っても口に入らないように管理するのが大切と言えます。
もちろん、お茶の葉にもカフェインが多く含まれているため、飲ませないだけではなく、茶葉を食べられないように気を付けましょう。
チョコレートやカカオ
食べ物でもカフェインを多く含む物があります。
ただし、食べ物の場合はチョコレートやカカオを含んだものですから、犬を飼っている方なら食べさせてはいけないことは知っているでしょう。
しかし、チョコレートやカカオが入っているのかよく分からない加工食品は数多くあるため、成分表をしっかりとチェックすることが大切です。
カフェインの情報を知りたいのなら人間向けを調べること
犬とカフェインの関係を調べれば、与えてはいけない食べ物や飲み物を把握できます。
しかし、それで全てとは言えないため、人間向けに書かれた情報も活用しましょう。
人間向けの情報が知りたい時におすすめできる情報源は、処方薬とカフェインの飲み合わせについて調べることです。
病気を治療する処方薬によっては、カフェインが悪影響を及ぼすものがあります。
つまり、カフェインに注意が必要な処方薬の情報を調べれば、カフェインを多く含む食べ物や飲み物の情報を確実に見つけられる可能性が高くなります。
やはり、犬よりも人間の情報の方が多いため、愛犬の健康を考えるなら調べておいて損はないでしょう。
犬にコーヒーはダメ!愛犬の命を最優先に考えること
犬がコーヒーを飲んでカフェイン中毒になったことにより、亡くなってしまったケースは実際にあります。
そのため、愛犬がコーヒーを飲んでしまったのなら、できる限り早く動物病院の診察を受けましょう。
人間にとってコーヒーは恩恵もありますが、犬にとっては毒物と変わりません。それを知った上で正しい対処を行うべきです。
なお、夜に愛犬がコーヒーを飲んでしまったときのことを考えて、夜間診療を行っている動物病院を調べておくと安心です。